大阪高等裁判所 昭和55年(ネ)1867号 判決
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【判旨】
三本件改良住宅の家賃の変更については、住宅地区改良法二九条により準用される公営住宅法一三条及び改良住宅条例七条により準用される市営住宅条例一六条の規定の適用があり(条例の関係については前掲甲第一、第三号証参照)、一定の要件の下に条例で家賃を変更することができるものとされているところ、成立に争いのない甲第二号証と弁論の全趣旨によれば、被控訴人は請求原因(四)記載の経緯で本件改良住宅の家賃を一戸当り月額七、八〇〇円と改定する旨の条例改正手続をとり、同条例は昭和五三年四月一日から施行されたことが認められ、右認定に反する証拠はない。<中略>
四進んで、控訴人の供託の抗弁(抗弁(二))について判断するに、<証拠>によれば、控訴人は昭和五三年四月以降も毎月従前の家賃額である一万円(二戸分)を神戸地方法務局尼崎支局に供託していることが認められるけれども、本件改良住宅の賃貸借には借家法七条の規定の適用の余地はないものと解されるから、従前の家賃額の提供のみでは債務の本旨に従つた弁済の提供とみることはできず、したがつて、右の供託は無効というほかないから、前記抗弁は採用できない。
(唐松寛 野田殷稔 鳥越健治)